筋肉・メンタル・月経前症候群(PMS)・美肌には『ビタミンB6』〜女性に欠かせない栄養素〜

ビタミンB群は8種類の物質が含まれる水に溶ける水溶性ビタミンです。美容だけでなく、生体内では補酵素として糖質、脂質、タンパク質の代謝を助けエネルギーに変える手助けをする重要な働きがあります。

ビタミンB群には群というだけあって複数の働きを持つビタミンが集まっています。その中でもビタミンB6を意識して摂ったことはありますか?ビタミンB6は生体内では約80%が筋肉に存在しておりタンパク質合成には欠かせないビタミンです。タンパク質を多く摂っている方はより多くのビタミンB6が必要になります。

縁の下の力持ち!ビタミンB群の凄い効果

ビタミンB6とは

ビタミンB6の種類

ビタミンB6の種類にはピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミンがあります。リン酸化して活性化するとピリドキシンはPNP、ピリドキサールはPLP,ピリドキサミンはPMPに活性化します。他のビタミンのほとんどがマグネシウムで活性化しますがビタミンB6は亜鉛でリン酸化します。人体で主に使われるのはPLPですがPNPやPMPはビタミンB2を補酵素としてPLPに変換されるため、ビタミンB6は亜鉛やビタミンB2がなければ働きません。

PNPは植物に多く、PLP,PMPは動物に多く含まれおり主に使われているのはPLPとなります。

ピリドキシン.png

ビタミンB6の働き

タンパク質の代謝

ビタミンB6は主にタンパク質の代謝に使われます食べ物から摂ったタンパク質をアミノ酸に分解し、エネルギーにするため補酵素として働きます。ビタミンそのものがエネルギーになることはなくタンパク質含め脂質や糖質といった三大栄養素はビタミンやミネラルを補酵素として働きます。そのためタンパク質を多く摂る人はビタミンB6も多く必要になります。

タンパク質を摂っているけどイマイチ変化を感じられない時はビタミンB6が不足しているかもしれません。タンパク質は大量に摂ればいいというものではなくご自身にあった適量を守って摂ることが大切です。糖質制限をしている人でお米を抜いたり減らしている人はビタミンB6不足があるかもしれません。特に玄米にはビタミンB6以外にビタミンB1,ナイアシ、パントテン酸、モリブデン、マンガン、銅、マグネシウム、亜鉛、食物繊維といった栄養素が豊富に含まれているため食べないのはもったいないですし、糖質を気にするあまり大切な栄養素が不足してしまうのは本末転倒!タンパク質を上手く働かせるためにも糖質や脂質もバランスよく摂ることが理想の体に近づくことになります。

適量糖質高タンパク質食がつくる良質な筋肉

神経伝達物質の生成

鬱、やる気が起きない、集中力・記憶力低下、緊張、不安、イライラなど心の状態が不安定な時にはビタミンB6不足があります。たんぱく質が分解されアミノ酸になりビタミンやミネラルが補酵素となり神経伝達物質が作られます。

神経伝達物質の種類

興奮系:ドーパミン、ノルアドレナリン、グルタミン酸、アセチルコリン

抑制系:GABA

調整系:セロトニン

興奮・抑制・調整それぞれが制御し合って働くことでバランスを取り合い心の状態が保たれていることが重要です。

これらの神経伝達物質が作られる時にビタミンB6の他にナイアシン、マグネシウム、鉄が特に使われるため不足に気をつけたい栄養素になります。

アミノ酸代謝B6png.png

グルタミン酸は脳を活性化させ認知症予防、記憶力や学習能力向上に働きリラックス成分として知られているGABAを生成します。体内で抗酸化作用を発揮するグルタチオンを構成する材料の一つです。グルタミン酸ナトリウム(うま味調味料)を過剰に摂った時ビタミンB6が不足していると抑制系のGABA生成ができず脳の興奮状態が続き脳細胞に障害を与える可能性があるため加工品の摂りすぎには注意が必要です。

ドーパミンはやる気、幸福感をもたらします。運動や学習、感情、記憶、思考など心の機能に関わり脳内のワーキングメモリが活性化すると情報処理能力や集中力、注意力が高まります。ドーパミンは何か目標を設定している時や目標を達成して「やった!」と思った時に分泌されます。例えば、旅行の計画をしている時や旅行中にはドーパミンが分泌されワクワク、ドキドキした気持ちになります。幸福感をもたらすドーパミンですが過剰分泌で起こる症状が「依存症」です。買い物、ギャンブル、人の悪口などがやめられないなどはドーパミンによる依存症状の可能性があります。自分にとってポジティブに働く行動がドーパミンの適切な使われ方です。何もやる気が起きない、鬱っぽいという時は気持ちの問題ではなくビタミンB6不足をはじめとする栄養不足によるものかもしれません。

幸せホルモンとして有名なのがセロトニン。心身をリラックスさせる、幸福感が増す、緊張などのストレスを感じにくくなる、快眠が得られるなどの作用があります。リラックスして食事を摂ることで食べ過ぎ防止にもなりますので食事に集中してを味わって食べることは健康的なダイエットにもなります。また恐怖、怒り、不安に作用するノルアドレナリンの抑制作用もあるためパニックを起こしやすい場合はセロトニン不足の可能性があります。睡眠に問題がある時はセロトニンから作られる睡眠ホルモンのメラトニンが不足しているかもしれません。メラトニンは朝日を浴びてから約15時間後に分泌されその頃から眠気を感じるようになります。タンパク質を摂っているけど睡眠の質が良くない場合はタンパク質代謝に欠かせないビタミンB6を増やすといいかもしれません。

睡眠の質に関しては栄養以外でも様々な改善策がありますので、こちらの記事も参考になさってみてください。

睡眠とストレスの親密な関係

動脈硬化の予防

血管を老化させる物質といわれるホモシステインの代謝にビタミンB6が関わっています。

ホモシステインとは必須アミノ酸のメチオニン代謝の代謝産物で悪玉アミノ酸とも呼ばれています。ホモシステインは動脈硬化の原因となり生活習慣病のリスクを高める危険な物質です。メチオニン過剰になると血中の血漿ホモシステイン濃度が上昇し血栓、動脈硬化、悪玉コレステロールの血管壁沈着、脳心臓血管障害、隠れ脳梗塞、認知症の高リスク、骨粗鬆症など様々な病気の原因になります。ホモシステインはビタミンB6、葉酸、ビタミンB12によってメチオニンやシステインというアミノ酸に変換され再利用されます。アミノ酸質代謝を促進する役割があるため血管を健康に維持するためにも意識して摂っていきたいです。

また脂質代謝を補助し肝臓への脂質の蓄積を防ぎ脂肪肝を予防する、コレステロール値を正常に戻すという働きも報告されています。脂質の蓄積も動脈硬化の原因になるためビタミンB6不足にならないような食事を心がけたいです。脂質は細胞膜やホルモンなどの材料になるため摂っていく必要がありますが、特に現代人に不足しがちな必須脂肪酸のオメガ3系といわれる良質な脂を積極的に摂っていきましょう。

脂肪酸と炎症体質 ~脂肪酸とは~

 

女性に大きく関わる

近年の女性に多い月経前症候群(PMS)にもビタミンB6が症状緩和に期待できます。月経前はエストロゲンが減少に伴ってセロトニンの分泌も変化しますが、月経前症候群の方は血中のセロトニン濃度が低下している傾向があります。セロトニン合成にはビタミンB6が使われるので辛い症状がありお薬などで改善が感じられない場合はビタミンB6をはじめとするセロトニンの材料になる栄養素を摂ってみてください。ピル(経口避妊薬)を服用している場合にビタミンB6が不足する可能性があります。

栄養以外にも生理トラブルの原因は様々ありますのでこちらもご参考になさってください。

生理(月経)の血は意識して出し切る!

妊娠初期のつわりにも効果があると言われています。妊娠するとトリプトファンの代謝がうまくいかず、キサンツレン酸とい物質が通常より増加してつわりの原因になると言われています。妊娠中はアミノ酸代謝が妊娠前より促進されるためその補酵素となるビタミンB6が多く必要になります。ビタミンB6は胎児の成長や脳の発達のために重要な栄養素であり、精神的な部分にも関わっているため産後うつを防ぐため、生まれてくる赤ちゃんの成長のためにも妊娠前から不足に気をつけたいです。

また肌荒れや貧血に悩む女性に不足が見られるのもビタミンB6です。皮膚の材料になるたんぱく質が代謝するのにはビタミンB6が補酵素となりますし、美白効果が謳われているシステインが作られる時にビタミンB6がホモシステインを代謝させています。ビタミンB6は血液に必要なヘモグロビン合成に関わっているため貧血があると肌荒れも起こしやすいということになります。血液は酸素や栄養を運ぶ役割があるため貧血があると食べ物からの栄養素を上手く補えなくなってしまいます。

 

ビタミンB6を含む食材

・マグロ・カツオ・さば・さんま

・レバー・鶏ささみ

・にんにく・ドライトマト・バナナ・パプリカ・ブロッコリー

・ピスタチオ・ひまわりの種・小麦胚芽・玄米・ごま・胡桃

・きな粉・黒砂糖・抹茶など

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特に魚に多く含まれていますので、魚をあまり食べない人は不足しやすいかもしれません。

ビタミンB6に限らず普段あまり食べない食材の栄養素が不足しているということがよくあります。手に入りやすいものからぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?

ビタミンB6は単体で働くことはなくたんぱく質、脂質、糖質の補酵素として他のビタミンやミネラルと共に働きます。そのためにはバランスの良い食事を心がけ、一食一食を大切に食べて心身ともに健康でありたいですね。

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ABOUTこの記事をかいた人

安藤 かおる

私は、臼蓋形成不全による股関節痛と脚の痛みからUROOMに通うお客さんでした。当時は菓子パン大好き、チョコがやめられない、糖質過多で炎症体質、すぐにイライラしたり落ち込んだり。だけど、筋肉チューニングと栄養改善で体が若返りました。栄養と聞くと耳を塞ぎたくなるし、わかってるけどスルー・・・私もそうでした。体が痛みを通して栄養の大切さ、心と体は食べた物でできていることを教えてくれました。病院や薬は最終手段、まずは食べる物を変えることです。私たちの体は素晴らしい治癒力を持っています。それを高めてくれるのは栄養と自分の細胞です。毎日のご飯に感謝! JSFCA認定 食育健康アドバイザー資格保有 OA認定こども分子栄養学アドバイザー